60代の終活でクレジットカードを整理する際の適正枚数は、2枚から3枚程度です。メインカード1枚とサブカード1枚の2枚体制が最も管理しやすく、万が一のときに遺された家族への負担も軽減できます。長年の社会人生活の中で増えてしまったカードを見直すことは、家計管理の改善と終活の両面で大きな意味を持ちます。
この記事では、60代のクレジットカード保有の現状から適正枚数の考え方、具体的な整理方法、カードの選び方、そして家族への情報伝達の方法まで、終活におけるクレジットカード整理の全体像をわかりやすく解説します。不要なカードを放置することで生じるリスクやエンディングノートへの記録方法など、実践的な情報をお伝えしますので、カード整理を始めるきっかけにしていただければ幸いです。

60代のクレジットカード保有枚数の現状
60代はクレジットカードの保有率が特に高い年代です。2026年の調査では、日本におけるクレジットカードの保有率は78.5%で、保有者の平均枚数は2.84枚となっています。日本クレジット協会の統計によると、クレジットカードの総発行枚数は3億1,364万枚を超えており、日本人の生活にクレジットカードが深く浸透していることがわかります。
年代別に見ると、60代は男女ともにクレジットカードの保有率が9割を超えており、他の年代と比較しても突出しています。保有枚数についても、男性50代から60代の平均保有枚数は4枚以上と、若い世代よりも多い傾向にあります。これは長い社会人生活を通じて、百貨店やスーパーの店舗カード、銀行系カード、航空会社のマイレージカードなど、さまざまな種類のカードを作る機会が多かったことが主な要因です。
カードの枚数が多いことで生じるクレジットカードの問題点
クレジットカードを多数保有していると、いくつかの深刻な問題が生じます。まず管理の煩雑さです。カードごとに引き落とし日が異なると口座残高の管理が複雑になり、利用明細の確認にも枚数分の手間がかかるため、不正利用の発見が遅れる可能性があります。
次に年会費の負担です。年会費が有料のカードを複数持っていると、年間で数千円から数万円の無駄な出費が発生します。使っていないカードに年会費を払い続けることは、家計にとって明らかにマイナスです。
さらに不正利用のリスクも見逃せません。2023年にはクレジットカード番号の盗難による不正利用被害の総額が500億円を超えました。保有枚数が多いほどカード情報が漏洩するリスクは高まり、使っていないカードの不正利用は発見が遅れやすいという問題があります。ほとんどのカード会社では不正利用の届け出期限が定められているため、発見の遅れは補償を受けられないリスクにもつながります。
そして遺族への負担です。カード保有者が亡くなった場合、遺族はすべてのカードを特定して解約手続きを行わなければなりません。保有枚数が多いほど、この作業は困難を極めます。
60代の終活におけるクレジットカードの適正枚数とは
クレジットカードの適正枚数は、2枚から3枚程度が目安です。専門家の意見や各種調査結果を総合すると、特に60代以降は管理のしやすさと家族への負担軽減を考慮して、必要最小限の枚数に絞ることが望ましいとされています。
メインとサブの2枚体制が基本の持ち方
最もシンプルで管理しやすいのは、メインカード1枚とサブカード1枚の2枚体制です。メインカードには、日常的な買い物や公共料金の支払いなど最も頻繁に使うカードを選びます。年会費無料でポイント還元率が高く、よく利用する店舗やサービスで特典があるカードが適しています。
サブカードは、メインカードが使えない場合の予備として持つカードです。メインカードとは異なる国際ブランドを選ぶことがポイントで、たとえばメインがVISAならサブはJCBやMastercardにすることで、幅広い店舗で対応できます。旅行保険が自動付帯されているカードをサブカードにしておくと、旅行時の保険としても活用できるため一石二鳥です。
3枚体制での効率的な使い分け方
3枚持つ場合は、役割を明確に分けることが大切です。1枚目は毎月の固定費の支払い用として、電気・ガス・水道などの公共料金、携帯電話料金、インターネット回線料金、各種サブスクリプションサービスの支払いをまとめます。固定費専用にすることで引き落としの管理がしやすくなり、毎月の支出を把握しやすくなります。
2枚目は日常の買い物用です。食料品、日用品、衣料品など、日常的な買い物にこのカードを使います。よく利用するスーパーやドラッグストアでポイント還元率が高いカードを選ぶと効率的です。
3枚目は予備用・旅行用として、上記2枚とは異なる国際ブランドのカードを持ちます。メインのカードが使えない場面での備えとなり、旅行保険が付帯しているカードなら旅行時にも安心です。
60代で避けるべきクレジットカードの持ち方
避けるべき持ち方もいくつかあります。同じ国際ブランドのカードを複数持つことは非効率的で、VISAカードが3枚あっても利用できる店舗の範囲は変わりません。使っていないカードを解約せずに放置することも、年会費の無駄や不正利用リスクの観点から避けるべきです。高額な年会費のゴールドカードやプラチナカードについても、特典を十分に活用できていなければ年会費無料のカードへの切り替えを検討すべきでしょう。
クレジットカードの整理方法を7つのステップで解説
クレジットカードの整理は、正しい手順を踏むことでスムーズに進められます。以下の7つのステップに沿って、計画的に実践していきましょう。
ステップ1:保有カードの把握が整理の第一歩
整理の出発点は、現在保有しているすべてのカードを把握することです。財布の中のカードだけでなく、引き出しの奥にしまい込んだカードや家族カードも含めてすべて洗い出します。
自分が保有しているカードを正確に把握できていない場合は、信用情報機関に情報開示を請求する方法があります。日本にはCIC(シー・アイ・シー)、JICC(日本信用情報機構)、全国銀行個人信用情報センターの3つの信用情報機関があり、それぞれに開示請求を行うことで自分名義で契約しているすべてのクレジットカード情報を確認できます。CICの場合、インターネットでの情報開示は手数料500円で利用可能です。
ステップ2:カード一覧表の作成で情報を整理する
保有しているカードが把握できたら、一覧表を作成します。カード名称、カード会社名、カード番号の下4桁、有効期限、年会費の有無と金額、引き落とし口座、引き落とし日、主な利用用途、付帯保険の内容、ポイントの有無と残高といった情報を網羅的にまとめましょう。この一覧表は整理作業の基礎となるだけでなく、万が一のときに家族がカードの存在を把握するための重要な資料にもなります。
ステップ3:各カードの利用状況を確認する
一覧表ができたら、各カードの過去1年間の利用履歴を確認します。まったく使っていないカードや年に1回程度しか使わないカードは、解約の候補となります。同時に、各カードに紐づいている定期的な支払い(サブスクリプションサービス、公共料金、保険料など)も確認しておくことが大切です。これらの支払いがあるカードを解約する際は、事前に支払い方法の変更手続きが必要になるためです。
ステップ4:残すカードと解約するカードの選定基準
利用状況を踏まえて、残すカードと解約するカードを決定します。残すカードを選ぶ基準は、年会費が無料または安いこと、ポイント還元率が高いこと、よく利用する店舗やサービスで特典があること、旅行保険やショッピング保険などの付帯サービスが充実していること、そして2枚以上残す場合は国際ブランドが異なることです。
一方、過去1年間で一度も使っていないカード、年会費が高額で特典を活用できていないカード、他のカードと国際ブランドが重複しているカード、ポイント還元率が低くメリットが少ないカードは、解約の候補となります。
ステップ5:解約前にポイントの消化を忘れずに
解約するカードにポイントが貯まっている場合は、解約前にポイントを使い切ることが重要です。多くのカード会社では解約と同時にポイントが失効してしまうため、事前にポイントの残高を確認し、商品との交換や買い物での利用、他のポイントプログラムへの移行などを行っておきましょう。せっかく貯めたポイントを無駄にしないためにも、計画的な消化が必要です。
ステップ6:定期払いの移行手続きを完了させる
解約するカードに紐づいている定期的な支払いを、残すカードに変更する手続きを行います。電気料金、ガス料金、水道料金などの公共料金、携帯電話料金やインターネットプロバイダー料金、生命保険・医療保険・自動車保険などの保険料、動画配信や音楽配信などのサブスクリプションサービス、新聞購読料、通販サイトの登録カード情報など、すべての支払い方法の変更が完了してからカードの解約手続きに進むことが極めて重要です。変更前に解約してしまうと、サービスが停止したり延滞扱いになったりする可能性があります。
ステップ7:解約手続きの進め方と注意点
解約手続きはカード会社によって異なりますが、一般的には電話での解約、インターネットでの解約、書面での解約の3つの方法があります。電話での解約はカード裏面の問い合わせ先に連絡する最も一般的な方法で、インターネットでの解約は24時間手続き可能というメリットがあります。
解約にあたっての重要な注意点として、一度に多くのカードを解約しないことが挙げられます。短期間に複数のカードを解約すると、信用情報機関に記録が残り信用に影響を及ぼす可能性があります。信用情報機関には5年間分のクレジットカードの入会・解約履歴が記録されるため、1か月に1枚程度のペースで計画的に解約することが望ましいです。
年会費の発生時期にも注意が必要です。年会費が有料のカードは、年会費が引き落とされる前に解約するのが経済的です。一般的に年会費はカードの有効期限月に請求されることが多いため、有効期限を事前にチェックしておきましょう。
ETCカードや家族カードの存在も確認が必要です。親カードを解約すると紐づいているETCカードや家族カードも自動的に解約されるため、ETCカードを日常的に使っている場合は別のカードでETCカードを発行してから解約する必要があります。
解約後のカードは、ICチップ部分と磁気ストライプ部分をハサミで切断してから処分します。カード番号が読み取れないようにすることで、不正利用のリスクを防ぎます。
60代におすすめのクレジットカードの選び方
60代のクレジットカード選びでは、年会費無料であることが最も重要なポイントです。定年退職後の年金生活を見据えると、固定的な出費はできるだけ減らすことが賢明です。年会費が高額なゴールドカードやプラチナカードの特典を十分に活用できていない場合は、年会費無料のカードへの切り替えを検討すべきでしょう。
ポイント還元率も重要な選定基準です。基本還元率が1%以上のカードが望ましく、よく利用する店舗やサービスでポイントアップの仕組みがあるとさらに効果的です。日常の買い物でポイントを効率的に貯めることは、家計の節約に直結します。
付帯保険の充実度も見逃せません。60代以降は旅行の機会も多くなるため、海外旅行傷害保険や国内旅行傷害保険が付帯しているカードが便利です。特に「自動付帯」のカードであれば、カードで旅行代金を支払わなくても保険が適用されるため、持っているだけで安心です。ショッピング保険(ショッピングガード保険)が付帯しているカードも、購入した商品が偶然の事故(破損・盗難・火災など)によって損害を受けた場合の補償として活用できます。なお、複数のカードに旅行保険が付帯している場合、保険金額を合算して補償を受けることが可能ですが、傷害死亡・後遺障害の保険金は合算されず最も高い金額が適用されます。
セキュリティ面では、ナンバーレスカードが注目されています。カード表面にカード番号が印字されていないため、店頭でカード番号を盗み見されるリスクが低減されます。不正利用検知システムが充実しているカード会社を選ぶことも安全面では重要です。
国際ブランドの選び方としては、2枚以上のカードを持つ場合は異なるブランドを選ぶことが基本です。日本国内ではVISA、Mastercard、JCBが広く利用でき、海外旅行が多い場合はVISAまたはMastercardが使える店舗が多いです。JCBは日本国内やアジア圏での利用に強みがあるため、メインカードにVISAを選んだ場合はサブカードにJCBやMastercardを選ぶと幅広い場面に対応できます。
60代に人気のあるクレジットカードの特徴比較
年会費無料で60代に人気のあるカードには、いくつかの特徴的なものがあります。以下の表で各カードの特徴を比較します。
| カード名 | 年会費 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 楽天カード | 永年無料 | ポイント還元率1%、楽天市場でさらにお得 |
| イオンカードセレクト(G.Gマーク付) | 無料 | 55歳以上対象、毎月15日のG.G感謝デーで割引、年金受給者も申し込みやすい |
| エポスカード | 永年無料 | 全国1万店舗以上で優待割引、海外旅行傷害保険が自動付帯 |
| 三井住友カード(NL) | 永年無料 | ナンバーレスで高セキュリティ、コンビニ・飲食店でポイント還元率が高い |
| JCBカードS | 永年無料 | スマートフォン保険付帯、年齢上限なしで高齢者も申し込みやすい |
楽天カードは年会費永年無料で基本のポイント還元率が1%と高く、楽天市場での買い物ではさらにポイントが貯まりやすいカードです。イオンカードセレクト(G.Gマーク付)は55歳以上が対象のシニア向けカードで、年会費無料かつ毎月15日のG.G感謝デーではイオングループでの買い物が割引になります。年金を安定収入として認めているため、年金受給者でも申し込みやすいのが特徴です。
エポスカードは年会費永年無料で全国1万店舗以上での優待割引が受けられ、海外旅行傷害保険が自動付帯している点が大きなメリットです。三井住友カード(NL)はナンバーレスカードでセキュリティ性が高く、年会費永年無料で対象のコンビニエンスストアや飲食店でのポイント還元率が高いのが特徴です。JCBカードSは年会費永年無料でスマートフォン保険も付帯しており、年齢上限がないため高齢者でも申し込みやすいカードです。
終活としてのクレジットカード整理がなぜ重要なのか
終活におけるクレジットカードの整理は、自分自身のためだけでなく遺される家族のためにも欠かせない取り組みです。その重要性は主に4つの観点から説明できます。
第一に、遺族の手続き負担を軽減できることです。カードの名義人が亡くなった場合、遺族はすべてのカードを特定しそれぞれのカード会社に連絡して解約手続きを行わなければなりません。カードの枚数が多いほどこの作業には時間と手間がかかるため、事前にカードを整理して枚数を減らしておくことが遺族への大きな思いやりとなります。
第二に、未払い料金の発生を防げることです。カードの名義人が亡くなった後も、そのカードに紐づいている定期的な支払いは自動的には停止されません。使っていないカードの年会費が引き落とされ続けたり、サブスクリプションサービスの料金が請求され続けたりするケースがあります。生前にカードを整理し不要な定期払いを解消しておくことで、このような問題を未然に防ぐことができます。
第三に、不正利用のリスクを減らせることです。名義人が亡くなった後、カードが解約されるまでの間に不正利用される可能性があるため、カードの枚数を減らしておくことでリスクを軽減できます。
第四に、口座凍結による問題を防げることです。金融機関に死亡の連絡をした時点で口座は凍結され、クレジットカードの利用料金を含むすべての引き落としができなくなります。生前にカードを整理し利用残高をなくしておくことで、遺族への請求という事態を回避できます。
デジタル遺品としてのクレジットカード情報も整理が必要
現代ではクレジットカードの情報はデジタル空間にも広がっています。通販サイトやアプリにカード情報を登録している場合、そのデジタル上のカード情報も整理の対象です。
国民生活センターは2024年に「デジタル終活」の重要性について注意喚起を行いました。スマートフォンやパソコンに保存されている「見えない契約」が遺された家族を困らせるケースが増えているためです。Amazon、楽天市場などの通販サイトに登録しているカード情報、各種アプリに登録しているカード情報、自動更新が設定されているサブスクリプションサービス、電子マネーやQRコード決済サービスに紐づいているカード情報など、デジタル上に登録されているカード情報も一覧表にまとめて家族がアクセスできるようにしておくことが大切です。
サブスクリプションサービスの棚卸しも同時に行う
クレジットカードの整理と合わせて取り組みたいのが、サブスクリプションサービスの棚卸しです。月額数百円から数千円のサービスに複数加入していると、気づかないうちに相当な金額を支払っていることがあります。カードの利用明細を確認して現在加入しているサービスをすべてリストアップし、本当に必要なサービスだけを残して利用頻度が低いサービスは解約しましょう。サブスクリプションサービスは名義人が亡くなった後も自動的に解約されないため、生前に整理して一覧表にまとめておくことで遺族の負担を軽減できます。
家族への情報伝達はエンディングノートを活用する
クレジットカードの情報を家族に伝える最も一般的で効果的な方法は、エンディングノートの活用です。エンディングノートに保有しているカードの情報を記録しておくことで、万が一のときに家族がスムーズに手続きを進めることができます。
エンディングノートに記載すべき情報は、カード会社名とカードの種類、カード番号の下4桁、引き落とし口座の金融機関名と支店名、カードに紐づいている定期的な支払いの一覧などです。セキュリティの観点から、カード番号の全桁や暗証番号、セキュリティコードは記載しないことが重要です。代わりにカード裏面の問い合わせ先の情報を記載しておけば、家族がカード会社に連絡して必要な手続きを進めることができます。
エンディングノートの保管場所は、自宅の金庫や鍵付きの引き出しなど第三者の目に触れにくい場所が望ましい一方で、家族が必要なときにすぐにアクセスできる場所でなければなりません。配偶者や子どもなど信頼できる家族に、エンディングノートの存在と保管場所を必ず伝えておくことが不可欠です。せっかくエンディングノートを作成しても、その存在を誰も知らなければ意味がないからです。
名義人が亡くなった場合のクレジットカード解約手続きの流れ
参考として、カードの名義人が亡くなった場合の解約手続きについても把握しておくと安心です。遺族はまずカード裏面の問い合わせ先に電話して、名義人が亡くなったことを伝えます。基本的にはどのカード会社も親族からの電話で解約手続きが可能です。
必要書類としては、亡くなった方の死亡証明書(または死亡診断書のコピー)、手続きを行う遺族の身分証明書、カード会社所定の届出書類などが一般的に求められます。「電話で解約手続きができる場合」と「退会書類に記入して解約する場合」の2通りがあり、多くの場合は電話での解約が可能です。
解約前に確認すべき3つのポイント
解約前には確認すべきポイントが3つあります。まずカードに紐づいている継続決済の有無です。公共料金や携帯電話・インターネットの料金など継続的な決済がある場合は、各利用先に連絡して決済方法の変更を行う必要があります。
次に未払い残高の確認です。利用残高がある場合は引き落とし口座から引き落とされたことを確認してからカードの解約を行います。口座が凍結されている場合はカード会社と支払い方法について相談が必要です。
そしてポイント残高の確認です。貯まっているポイントは解約と同時に失効してしまうことが多いため、可能であれば解約前にポイントを利用するか他のサービスに移行しておきましょう。
口座凍結との関係と手続きの順序
金融機関に名義人の死亡を連絡した時点で口座は凍結され、クレジットカードの利用料金を含むすべての引き落としができなくなります。そのため、口座凍結のタイミングとカード解約のタイミングには注意が必要です。
一般的には、まず各種の継続決済の支払い方法を変更し、クレジットカードの未払い残高が引き落とされたことを確認した上でカードの解約手続きを行い、その後に金融機関への連絡を行う流れが推奨されます。ただし相続の状況や各種手続きの優先順位によって最適な順番は異なる場合があるため、不明な点があれば弁護士や司法書士などの専門家に相談することが望ましいです。
クレジットカードは相続の対象にはならない
クレジットカードは相続の対象にはなりません。亡くなった方のクレジットカードを名義変更して利用することはできず、家族カードについても親カードの名義人が亡くなった場合は利用できなくなります。ただし、カードの利用残高(未払い額)は相続の対象となります。プラスの遺産だけでなくクレジットカードの未払い額も相続されるため、相続放棄を検討する場合はカードの利用残高も考慮に入れる必要があります。
まとめ:60代のクレジットカード整理で安心の終活を
60代の終活におけるクレジットカードの整理は、自分自身の家計管理の改善だけでなく、万が一のときの家族の負担を軽減するという重要な意味を持ちます。適正な保有枚数は2枚から3枚程度で、メインカードとサブカード、必要に応じて予備カードという構成が管理しやすく理想的です。年会費無料でポイント還元率が高く、付帯保険が充実したカードを選ぶことで、経済的なメリットも享受できます。
整理の際は、保有カードの把握、一覧表の作成、利用状況の確認、残すカードの選定、ポイントの消化、定期払いの移行、解約手続きという7つのステップで進めることで、漏れなくスムーズに行えます。1か月に1枚程度のペースで計画的に解約を進めることが、信用情報の観点からも重要です。
整理後のカード情報はエンディングノートに記録し、デジタル上のカード情報やサブスクリプションサービスの情報も忘れずにまとめておきましょう。そして保管場所を信頼できる家族に伝えておくことが不可欠です。クレジットカードの整理は終活の中でも比較的取り組みやすい項目ですので、この機会にぜひ見直しを始めてみてはいかがでしょうか。









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