70代のシルバーカー選びでは、自身の身体状態と生活スタイルに合ったタイプを選ぶことが最も重要です。シルバーカーの入手方法には購入とレンタルがあり、1年以上使用するなら購入がコスト面で有利で、短期間の利用や試用目的ならレンタルが適しています。購入価格帯は2万円から10万円ほど、レンタルは月額3,000円から1万円程度が相場です。
70代は終活を本格的に始める重要な時期であり、健康寿命を延ばして自立した生活を続けるためには、日々の歩行や外出を安全にサポートしてくれるアイテムが欠かせません。シルバーカーは、自力歩行が可能な方が買い物や散歩などの外出時に利用する手押し車で、歩行の安定、荷物の運搬、休憩時の椅子として活用できる福祉用具です。
この記事では、シルバーカーの基礎知識から種類ごとの特徴、選び方のポイント、購入とレンタルの比較、補助金制度、安全な使い方、そして70代の終活における歩行の重要性まで詳しく解説します。ご自身やご家族に最適なシルバーカー選びの参考にしてください。

70代の終活で知っておきたいシルバーカーとは
シルバーカーとは、自立歩行はできるものの歩行に不安を感じている方をサポートするための手押し車のことです。ハンドルを握って押しながら歩くことで安定した姿勢を保ちやすくなり、買い物や散歩などの日常的な外出を安全にサポートしてくれます。あくまでも自力歩行が可能な方が補助的に使うことが前提となっており、体重を完全に預けて使用する歩行器とは異なり、介護保険制度の対象外となっています。
シルバーカーには主に4つの機能が備わっています。歩行サポート機能では、ハンドルと4つ以上のタイヤにより、両手をハンドル部分にかけることで姿勢が安定し、バランスよく左右に重心が分担されます。収納機能として荷物を運ぶためのカゴがついており、買い物の荷物を持つ負担を軽減できます。椅子(座面)機能では、歩き疲れたときに椅子代わりとして座ることができ、長距離の外出時でも途中で休憩が可能です。ただし、座面は休憩用であり、必ず駐車ブレーキをかけてから座る必要があります。ブレーキ機能として、安全に停止するためのブレーキが搭載されており、駐車用ブレーキにはタイヤに直接かかるタイプとタイヤに棒が引っかかるタイプの2種類があります。
シルバーカーと歩行器の違い
シルバーカーと歩行器は似ているようで、目的と機能が大きく異なります。歩行器は「歩行が自立できない方が身体を預けて使用するもの」であり、体重をしっかり支える構造になっています。一方、シルバーカーは「歩行が自立している人が荷物などを運搬する際に使用するもの」という位置づけです。歩行器は身体を「支える」ことが目的であるため安定性に優れていますが、シルバーカーは身体を支える構造にはなっていません。
重要な違いとして、歩行器・歩行車は介護保険を利用して少ない自己負担額でレンタルできますが、シルバーカーは介護保険の対象外です。歩行器のレンタルには要支援・要介護認定が必要となります。歩行自体に不安がある方やリハビリが必要な方には歩行器の使用が推奨されます。
シルバーカーの種類と特徴の比較
シルバーカーはコンパクトタイプ、ミドルタイプ、ボックスタイプ(スタンダードタイプ)、ワゴンタイプの4種類に大きく分けられます。それぞれの特徴を理解し、生活スタイルに合ったものを選ぶことが大切です。
| タイプ | 特徴 | おすすめの方 |
|---|---|---|
| コンパクトタイプ | 最も軽量・小型で取り扱いやすい | 公共交通機関を利用する方、初めての方 |
| ミドルタイプ | 収納力と携帯性のバランスが良い | 幅広い用途に使いたい方 |
| ボックスタイプ | 収納力と安定感に優れ座面も大きい | 長距離歩行で休憩したい方 |
| ワゴンタイプ | おしゃれな外見で見た目の抵抗感が少ない | 見た目を重視する方、重い荷物を運ぶ方 |
コンパクトタイプは最もサイズが小さく軽量なシルバーカーです。狭い路地でも歩行しやすく、電車やバスの乗り降りにも便利で、折りたためる製品も多く展開されています。公共交通機関を頻繁に利用する方や初めてシルバーカーを使う方におすすめです。ただし、サイズがコンパクトなため収納力は限られ、他のタイプよりも安定性に劣る傾向があります。
ミドルタイプは、コンパクトタイプとボックスタイプの中間程度の大きさで、適度な収納力と持ち運びやすさを兼ね備えています。私物に加えて1食分の食料品が収納できる程度の容量があり、スーパーへの買い物にも重宝します。大きすぎず小さすぎない、機能も充実しているため、幅広い方におすすめのタイプです。
ボックスタイプ(スタンダードタイプ)は最も大きいサイズで、かなりの収納力と安定感があります。座面も大きく作られているため休憩にも便利で、耐荷重100kgという仕様のものが多く頑丈に作られています。車幅が広く安定した歩行を重視する方に適していますが、公共交通機関の乗り降りには不向きなため、歩いて行ける範囲での使用が適しています。
ワゴンタイプは若い世代にも人気が高く、ショッピング時のワイヤーカーのような見た目が特徴です。カゴ全体を使って荷物を収納でき、園芸用品や重たい荷物の運搬にも適しています。シルバーカーというイメージがないため、初めて福祉用具を使う方でも取り入れやすいタイプです。
シルバーカーの折りたたみ機能の利便性
多くのシルバーカーには折りたたみ機能が搭載されています。折りたたみ式でコンパクトに収納できるため、玄関などの限られた場所での収納や車に積み込む際にも無駄なスペースを取りません。たたんでも自立するので、使わないときの置き場所にも困りません。公共交通機関を利用する方や車で外出先まで移動してから使用する方には、折りたたみ機能付きの製品がおすすめです。簡単な手元操作で前後に小さく折り畳める製品もあり、力の弱い方でも操作しやすくなっています。
シルバーカーの選び方で重視すべきポイント
シルバーカーを選ぶ際に最も重要なのは、自身の体格や使用環境に合ったものを選ぶことです。適切な製品を選ぶことで、安全性と快適性が大きく向上します。
ハンドルの高さの選び方
シルバーカーのハンドル高さの目安は「身長÷2+5~15cm」です。ハンドルの高さが適切でない場合、ブレーキの操作がしにくくなる、バランスが取りづらくなる、目線が下がって視野が狭まるなど、転倒や事故につながるリスクが高まります。多くの製品はハンドルの高さを調整できるようになっていますが、調整範囲にも限りがあるため、購入前に確認しておくことが大切です。
タイヤサイズの選び方
タイヤの直径が15cm以上あると、段差や凸凹道でもスムーズに走行できることがわかっています。前輪が15cm未満の商品は凸凹道や段差でタイヤが取られやすいため、小さな前輪の商品は避けたほうがよいでしょう。普段歩く道路の状態を考慮して、適切なタイヤサイズのものを選ぶことが大切です。
小回りの利きやすさの確認
スーパーの狭い通路で買い物をする方には、前輪と後輪の距離が53cm未満のシルバーカーがおすすめです。スーパーやコンビニなどの通路幅は一般的に90cm以上になるよう定められていますが、前輪と後輪の距離が53cm未満であればUターン時に小回りが利きます。日常的に狭い場所での使用が多い方は、この点をチェックしておくとよいでしょう。
ブレーキの種類と選び方
駐車用ブレーキには、タイヤに直接かかるタイプとタイヤに棒が引っかかるタイプの2種類があります。車体がぐらつくことなく安心して座ることができるのは、タイヤに直接かかるタイプです。座面を使って休憩することが多い方は、ブレーキの種類にも注目して選ぶとよいでしょう。
身体レベルに合った選択の重要性
すでに介護保険で要介護・要支援認定を受けている場合は、シルバーカーよりも安定性を備えた歩行器がおすすめです。転倒歴があるほど足腰が弱っている場合は、歩行器の使用が推奨されます。シルバーカーは自力で歩ける方を対象としており、サポート力としてはあまり高くありません。歩行自体に何かしらの障害がある場合に使用すると、転倒の危険性が高くなり、骨折から寝たきりになる可能性もあります。ご自身の身体状態を正しく把握した上で、適切な製品を選ぶことが重要です。
シルバーカーの購入とレンタルの比較
シルバーカーの入手方法には購入とレンタルの2つの選択肢があり、利用期間と予算で判断することが基本です。シルバーカーは介護保険の対象外であるため、購入するか自費でレンタルするかの選択となります。保険適用となる歩行器と比較すると費用負担が大きくなる点は認識しておく必要があります。
シルバーカーの価格相場
シルバーカーの購入とレンタルの費用を比較すると、以下のとおりです。
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| 購入価格帯 | 2万円~10万円 |
| 標準的な価格帯 | 1万5千円~2万5千円 |
| レンタル月額 | 3,000円~1万円 |
1万円から2万円の価格帯でも十分な品質の製品があります。高価格帯になるとデザイン性や機能性が向上しますが、必ずしも価格と安定性が比例するわけではないことがわかっています。
購入のメリットとデメリット
購入の最大のメリットは、長期使用の場合にレンタルより費用を抑えられる点です。歩行器に比べて比較的安価であるため、身体機能面で自立した歩行が可能であれば、購入して使用するのも良い選択といえます。自分専用のものとして自由に使える点も魅力です。
一方、購入のデメリットとしては初期費用がかかることと、メンテナンスが自己負担となる点があげられます。シルバーカーのタイヤは基本的にプラスチック素材ですり減りやすいため、半年に1回はタイヤやブレーキの点検が必要です。
レンタルのメリットとデメリット
レンタルのメリットは、高額な購入費用がかからず必要な期間だけシルバーカーを利用できる点です。業者が一定のクオリティを担保してくれるためメンテナンスや修理の心配がなく、タイミングによっては最新のモデルを選択できることも魅力です。短期間の使用なら費用を抑えられます。
レンタルのデメリットとしては、長期間使用の場合にレンタル料が積み重なってコストがかかる点があげられます。カスタマイズの自由度も限られ、希望していたモデルが貸し出されていて使えないこともあります。
購入とレンタルどちらを選ぶべきか
目安として1年以上の長期間使用するなら購入がコスト面で有利です。短期間の使用や試しに使ってみたい場合はレンタルが適しています。身体状況が変化する可能性がある場合は、レンタルで様子を見てから購入を検討するという方法もあります。歩行に不安がある場合は、まず介護保険が適用される歩行器の利用も検討することをおすすめします。
シルバーカー購入時に活用できる補助金・助成金制度
シルバーカーは介護保険の対象になっていないため国からの補助はありませんが、各自治体によっては補助金を支給しているところがあります。購入を検討している方は、お住まいの自治体の制度を確認しておくことが大切です。
対象者の一般的な条件
自治体により異なりますが、一般的な条件としては、市内に在住する65歳以上で足腰の衰え等により歩行に不安がある方、要支援1・2の認定がある方、概ね3年以上継続してシルバーカー等を使用できること、過去にこの助成を受けていないこと(1人1回限り)などがあげられます。
助成金額と申請方法
助成金額は、送料やメンテナンス費用を含まない本体価格(消費税を除く)の2分の1以内(100円未満切り捨て)で、シルバーカーは10,000円が上限という自治体が多いです。
申請方法で特に注意が必要なのは、多くの自治体では購入前に申請が必要という点です。購入後には申請できない場合がありますのでご注意ください。愛知県豊田市では商品を購入する前に市の決定を受ける必要があります。一方、千葉県市川市では購入後に申請する方式で、申請期限は購入してから6か月以内です。千葉県市川市の例では、申請書、仕様書(カタログ)等のコピー、領収書原本(購入日、購入者の氏名、機種名、事業所名、事業所印の入ったもの)の提出が必要です。
補助金制度のある自治体の例
愛知県豊田市、愛媛県西条市、愛媛県今治市、茨城県稲敷市、茨城県古河市、茨城県龍ケ崎市、茨城県石岡市、茨城県常総市、茨城県牛久市、栃木県栃木市、栃木県小山市、宮崎県宮崎市、京都府京都市、東京都江戸川区、東京都文京区、東京都葛飾区、千葉県市川市、千葉県浦安市などで補助金制度が設けられています。補助金制度の有無や詳細は自治体ごとに大きく異なるため、シルバーカーの購入を検討されている場合は、必ず事前にお住まいの市区町村の高齢者福祉課や地域包括支援センターにお問い合わせください。
シルバーカーの安全な使い方と注意点
シルバーカーを安全に使用するためには、正しい使い方を理解することが不可欠です。転倒や事故を防ぐためのポイントを押さえておきましょう。
転倒防止のための基本的な注意事項
雨・雪・凍結などの滑りやすいところでは使用しないことが大前提です。ハンドルに寄りかからないことも重要で、車体だけ前に行き転倒する恐れがあります。ハンドルに体重を全部寄りかかることが可能なのは歩行器であり、シルバーカーではありません。
ハンドルの高さを適切に調整し、背筋を伸ばして歩くことが大切です。シルバーカーを使用する際に体重を過度にかけるとバランスを崩しやすくなります。特に高齢者は前のめりの姿勢で体重をかけすぎてしまうことが多く、その結果転倒するケースが増えています。シルバーカーは歩行補助具であり完全に体重を支えるものではないため、適度に体重を分散させながら使用することが大切です。歩行中に休憩が必要な場合は、無理せずシルバーカーの休憩用の椅子を活用して、こまめに体を休めることも転倒防止につながります。
座面使用時とエスカレーターの注意点
座面を使用する場合は、必ず駐車ストッパを左右両輪にかけ、車体が動かないことを確認してください。坂道では絶対に座らないでください。座面から立ち上がる際は、車体が動かないことを確認しながらゆっくり立ち上がることが重要です。
歩道などで段差を無理に乗り越えようとすると、バランスを崩し転倒する恐れがあります。ホームと列車の隙間や踏切レールの隙間も危険です。エスカレーターは絶対に利用しないでください。シルバーカーを利用する際にはエレベーターを優先的に利用しましょう。エレベーターは動きが水平であり段差が生じないため、転倒のリスクが低くなります。押したまま電車に乗らない、踏切では路線に対して直角に横断するなどの注意も必要です。
定期的なメンテナンスの重要性
シルバーカーのタイヤは基本的にプラスチック素材ですり減りやすいため、半年に1回はタイヤやブレーキの点検を行いましょう。ブレーキの性能が不十分であれば転倒のリスクが増します。特に急な坂道や下り坂では、ブレーキがしっかり機能しているかが重要です。異常を感じたら早めに修理や部品交換を行うことで、安全に使い続けることができます。休憩時には必ず車輪にロックをかけるようにしましょう。
おすすめのシルバーカーメーカーと人気商品
信頼できるメーカーの製品を選ぶことで、品質と安全性を確保できます。シルバーカーの主要メーカーと人気商品を紹介します。
幸和製作所(テイコブ)の特徴と人気商品
幸和製作所は1965年に創業した日本のメーカーで、シルバーカー・歩行車・手すり・杖などをはじめとする福祉用具全般を製造・販売しています。シルバーカーは「take care of(お世話する)」を語源にした「Tacaof(テイコブ)」というブランドで展開しており、業界トップクラスの豊富なラインナップが用意されています。
人気商品のボクストSIST02は、座りやすい幅広座面の下にたっぷり荷物を収納でき、買い物に最適です。テイコブST07は荷物がたっぷり入る大容量タイプで、前輪はWキャスターでしっかり安定します。テイコブスタッグUS06はスマートなデザインが特徴のミドルタイプで、比較的手に取りやすい価格帯となっています。
島製作所の特徴と人気商品
島製作所は大阪に本社を構える日本のメーカーで、「歩く喜び、いつまでも」という願いを込めた製品作りが魅力です。シルバーカーや歩行器に加えて、ショッピングカート・ステッキ・浴用介護用品なども扱っています。
人気商品のメロディプリモサイドカーシリーズは、デザイン性が高い横押しタイプで、「大きなタイヤで段差もスムーズ」「横押しで歩きやすい」「年寄りっぽく見えない」といった声が多く、安定感のある走行とブレーキ付きの安心感、おしゃれなデザインが高く評価されています。テノールEVOクロコダイルはスタイリッシュなデザインが特徴です。アルトは私物に加えて1食分の食料品が収納できるミドルタイプで、普段使いしやすいシルバーカーです。
シルバーカーの購入先
島製作所や幸和製作所などの日本製メーカーの商品は、ニトリやイオンなどのホームセンター、介護用品専門店、各種通販サイトで購入できます。購入前にはできれば実物を確認し、ハンドルの高さや押しやすさを体験してから選ぶことをおすすめします。
70代の終活における歩行とシルバーカーの役割
70代は終活を本格的に始める重要な時期であり、終活開始のリミットともいえます。最低でもこの時期に終活を始めなければ、体が衰えて作業が難しくなるか、先に寿命を迎えてしまいかねません。介護が必要となる平均年齢が75歳であることを考えると、この時期に具体的な準備を整えておくことは、将来の自分自身と家族のために非常に重要です。
健康寿命と歩行の深い関係
健康寿命とは、日常的に医療や介護に依存せず自立した生活ができる期間のことです。日本人の「平均寿命」と「健康寿命」の差は平均で9年から13年あると言われており、この差は認知機能や体力の低下によって支援や介護が必要な期間を意味しています。
歩行は「トイレに行く」「買い物に行く」「外出する」など、日常生活における基本的かつ重要な動作です。歩行する機会が少なくなると、部屋の中に閉じこもり傾向となり、活動量が低くなり廃用症候群を引き起こし、最悪の場合は寝たきりになってしまう原因となります。歩行速度は70歳頃まで変わりませんがその後は低下し、歩行速度は死亡の強力な予測因子とされています。75歳で歩行の遅い人は、歩行速度の正常な人よりも6年以上早く死亡し、歩行速度の速い人よりも10年以上早く死亡するという研究結果もあります。
高齢者に推奨される歩数とウォーキングの効果
厚生労働省が推進する「健康日本21」運動では、高齢者の日常生活における1日当たりの歩数目標を男性で6,700歩、女性で5,900歩としています。歩数は65歳から74歳で7,000歩以上、75歳以上で5,000歩が提唱されており、そのうち速歩きをする時間が15分から20分以上必要であるとも考えられています。2023年には「週に2回、もしくは1回でも8,000歩を歩く人は、死亡率が減少する」という論文も発表されました。
60代、70代の高齢者が「初めて、もしくは久しぶりに再開した運動」の1位はウォーキングです。歩行速度の低下や活動量の低下は身体的フレイルの基準要素であり、ウォーキングを継続することが身体的フレイルの予防となります。外出機会を持ち、自然の中で季節に触れながら行えるウォーキングは、閉じこもりやうつの予防にもなります。ウォーキングを続けている人の中には「気分転換」「町の風景や自然を楽しむ」といった理由も多く、特に子育てが落ち着いた後や定年後に外出することが減ったシニアにとっては、定期的に屋外に出て日光や風を感じる時間は大きな気分転換になります。
シルバーカーで実現する安全な外出と生活環境の整備
シルバーカーは、歩行に少し不安を感じ始めた方の外出をサポートする有効なアイテムです。荷物を載せられるので買い物も楽になり、疲れたら座って休憩することもできます。外出の機会が増えることで、身体的な健康だけでなく精神的な充実感も得られ、社会とのつながりを維持することで認知機能の低下防止にも役立ちます。
70代は体力の衰えを実感し始める時期でもあるため、住環境の安全性を見直すことも重要です。転倒は約半数が自宅で起きており、高齢者に介護が必要となる原因の上位となっています。65歳以上では約10パーセント、つまり10人に1人が1年間で一度は転倒しており、85歳以上になると約4人に1人が転倒を経験しています。介護が必要になった主な原因として、骨折・転倒は全体の13パーセントを占めています。
断捨離によって生活導線を確保し安全に動けるようにすることも終活の一環として重要です。外出時の転倒を予防するためにシルバーカーの活用を検討し、段差が多い場所や急な坂があるルートは避け、天気が良く明るい時間帯に外出するようにすることも大切です。歩行補助具を「みっともない」と感じる方もいらっしゃいますが、無理をして転んで痛い思いをした挙句、介護状態を悪化させてしまうこともあります。歩行補助具を使用して積極的に外出される方のほうが、元気を取り戻しやすいものです。シルバーカーの活用をためらわず、安全で快適な外出を心がけてください。
まとめ:70代のシルバーカー選びは生活スタイルに合わせて
シルバーカーは、70代の方が自立した生活を続けるための心強いパートナーです。自力歩行が可能な方を対象とした手押し車であり、歩行のサポート、荷物の運搬、休憩時の椅子として幅広く活用できます。
種類はコンパクトタイプ、ミドルタイプ、ボックスタイプ、ワゴンタイプの4つがあり、それぞれ特徴が異なります。選び方のポイントとして、ハンドルの高さ(身長÷2+5~15cm)、タイヤサイズ(直径15cm以上推奨)、小回りの利きやすさ、ブレーキの種類、そしてご自身の身体状態を考慮することが重要です。
購入とレンタルの選択は利用期間と予算で判断します。長期間使用するなら購入、短期間や試用目的ならレンタルが適しています。シルバーカーは介護保険の対象外ですが、自治体によっては補助金制度がありますので購入前に必ず確認してください。
安全な使い方として、ハンドルに体重を過度にかけない、座る時は必ずブレーキをかける、エスカレーターは使用しない、定期的にメンテナンスを行うなどの注意点を守ることが大切です。
シルバーカーの導入を検討される際は、お住まいの自治体の補助金制度を確認し、信頼できるメーカーの製品を選び、できれば実物を試してから決定することをおすすめします。ご自身に合ったシルバーカーを見つけて、安全で充実した毎日をお過ごしください。









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