終活の準備で必要になる貯金の目安は、単身世帯なら350万円から2502万円程度、夫婦世帯では老後資金と関連費用をあわせて3000万円台に達します。会社員として厚生年金に加入してきたか、自営業として国民年金だけで暮らしてきたかによって、この金額には大きな開きが出ます。総務省統計局や生命保険文化センターが公表している最新の統計を基準にすれば、自分たちの世帯が世の中の水準と比べてどのあたりに位置するのか、具体的な数字で確認できます。エンディングノートの作成や遺言書の準備に取りかかる前に、お金の不安を数字で解消しておくと、終活そのものが前向きな作業に変わります。この記事では、老後の生活費、公的年金の受給額と不足分、葬儀やお墓、介護にかかる費用までを、単身世帯・夫婦世帯という世帯構成別に整理しました。

終活は60代からの資産棚卸しで始まり2〜3年ごとに見直す
終活とは、人生の終わりに向けて行う準備活動をまとめた言葉です。生前整理や遺言書の作成、葬儀やお墓の希望の整理、医療・介護の意思表示、エンディングノートの作成、老後の生活資金の計画などが含まれます。かつては「死への準備」という響きで受け止められがちでしたが、近年は残りの人生を自分らしく過ごすための前向きな活動として捉えられるようになりました。
始める時期に法律上の決まりはありません。60代や70代で始める人が多いとされていますが、心身ともに元気なうちに着手するのが望ましいという考え方が広がっています。定年退職や子どもの独立、自身や配偶者の体調の変化がきっかけになることが多く、退職を境に生活リズムが変わるタイミングは、資産状況を棚卸しして今後の生活設計を見直す機会になります。
進め方としては、いきなり全部に手をつけず、年代や健康状態、家族構成を踏まえて優先順位をつけることがポイントです。最初に着手すべきは情報の整理で、加入している保険やローンの状況、保有している金融資産をひと通り書き出しておくだけでも、万一のときに家族が負う負担はかなり軽くなります。家族構成や資産状況、法改正に応じて内容を更新する必要があり、その目安はおおむね2〜3年に一度です。
老後資金の目安は自営業の単身世帯で2502万円に達する
老後資金として必要な金額は、雇用形態や暮らし方、想定する寿命によって変わりますが、目安となる数字は公表されています。65歳以上の一人暮らしで会社員だった場合、65歳から20年間で必要な老後資金の目安は約350万円です。同じ条件で自営業だった場合は約2502万円、夫婦二人世帯で二人とも自営業だった場合は約4115万円になります。
会社員と自営業でここまで差が出る一番の理由は、公的年金の受給額の違いです。会社員は厚生年金に加入しているため老齢基礎年金に加えて老齢厚生年金を受け取れますが、自営業者は基本的に国民年金のみとなり、月々の年金受給額に大きな差が生まれます。自営業者ほど、自分の力で老後資金を積み立てる必要性が高くなるわけです。
夫婦二人の老後資金としては「2500万円」という数字がよく引用されます。公的年金でまかなえない生活費の不足分を、退職金や貯蓄で補うことを想定した金額で、かつて話題になった「老後2000万円問題」もこの試算がベースになっています。さらに長生きした場合の備えとして、夫婦2人で老後を過ごすには公的年金を含めて毎月約23万円が必要で、95歳まで生きると仮定すると公的年金以外に約2000万円の資金が必要になるという試算もあります。人生100年時代と言われる中、平均寿命の延びを踏まえて資金計画を立てる必要性は、これまでより増しています。
夫婦世帯の生活費はゆとりありで月39.1万円まで膨らむ
総務省統計局の家計調査によると、65歳以上の一人暮らし世帯では1カ月あたり約16.1万円、65歳以上の夫婦二人世帯では約28.6万円の生活費がかかります。これはあくまで最低限に近い水準で、旅行や趣味にお金をかけたい場合はさらに上乗せが必要です。
生命保険文化センターが実施している「生活保障に関する調査」(直近の調査は2025年度に実施)では、より詳しい数字が示されました。夫婦2人の老後の最低日常生活費は平均で月額23.9万円、ゆとりある老後生活費(最低日常生活費に上乗せ額を加えたもの)は平均で月額39.1万円という結果です。金額の分布では、最低日常生活費について「20万円以上25万円未満」と答えた人が26.7%と最も多く、多くの世帯がこの水準を目安にしていることがわかります。
ゆとりある生活費は、最低日常生活費に平均15.2万円の上乗せを加えた金額です。この上乗せ分の使いみちとして最も多いのが旅行やレジャーで、趣味や教養、日常生活費の充実、身内とのつきあいが続きます。最低限で乗り切るかゆとりを持つかで、必要な資金は月額15万円以上、年間では180万円以上変わります。65歳から95歳までの30年間で考えると、この差は5000万円を超える計算になり、老後をどう過ごしたいかというビジョンを先に決めておくことが欠かせません。
この調査は生命保険文化センターが3年ごとに実施しているもので、直近の調査は全国の18歳から79歳までの男女4837人を対象に、4月から6月の期間に面接聴取方式で行われました。定点観測的にこの結果を追いかけると、社会全体の老後不安や生活費水準の推移がつかめます。
平均的な夫婦世帯は年金収入だけで月6.4万円が不足する
公的年金だけで生活費をまかなえるかどうかは、老後資金の目安を考えるうえで欠かせない視点です。2025年4月分からの国民年金額は、40年間保険料を納めた場合で月6万9308円でした。平均的な収入で40年間厚生年金に加入していた夫と、専業主婦の妻が受け取る年金を合算した夫婦二人分のモデル世帯の受給額は、月23万2784円とされています。
2025年版の試算によると、夫婦高齢者無職世帯の平均的な生活費は約28.3万円である一方、公的年金だけの収入は約21.8万円にとどまりました。平均的な老後生活を送るには、毎月約6.4万円の収入が不足する計算です。65歳から95歳までの30年間で単純計算すると、不足額の総額は約2300万円にのぼります。
共働きで双方が厚生年金に加入していた夫婦の会社員世帯を対象にした別の試算では、毎月28万1380円の年金受給額に対して、老後資金として約1527万円以上の貯えが必要になるという結果も示されました。共働き世帯は単身の会社員世帯や専業主婦世帯より年金受給額そのものは高くなりますが、生活水準によっては千万円単位の自助努力が必要になることに変わりはありません。年金だけで老後の生活費をすべてまかなうのは難しいというのが、これらの試算に共通する現実です。不足額は就業経歴や配偶者の有無、生活水準によって違うので、自分たちがどのモデルケースに近いのか、ねんきんネットなどで実際の見込み受給額を確認しておくと、資金計画の精度が上がるかもしれません。
二人以上世帯の貯蓄中央値は1264万円で7年連続の増加
自分たちの貯蓄が世の中の水準と比べてどうなのかを知ることも、終活資金を考える手がかりになります。総務省統計局が2026年5月に公表した2025年(令和7年)の家計調査報告(貯蓄・負債編)によれば、二人以上の世帯における2025年平均の1世帯当たり貯蓄現在高(平均値)は2059万円で、前年に比べ75万円、3.8%増えました。7年連続の増加で、比較可能な2002年以降で最多の数字です。
ただしこの平均値はあくまで参考値で、実態に近いのは中央値です。貯蓄保有世帯の中央値は1264万円(前年は1189万円)で、平均値と中央値には800万円近い差があります。一部の資産家世帯が平均値を大きく引き上げているためで、自分たちの家計を世の中の水準と比べるときは、平均値より中央値を参考にするほうが実態に近いといえるでしょう。
二人以上の世帯のうち勤労者世帯(給与所得で生計を立てている世帯で、二人以上の世帯に占める割合は56.2%)に限ると、貯蓄現在高(平均値)は1717万円で、前年に比べ138万円、8.7%増えています。貯蓄保有世帯の中央値は1015万円(前年947万円)で、二人以上の世帯全体と比べると平均値・中央値ともにやや低めです。勤労者世帯には若い子育て世帯なども多く含まれ、資産形成の途上にある世帯の割合が高いことが一因と考えられます。
単身世帯の貯蓄中央値は130万円で目安額に届いていない
単身世帯(おひとりさま世帯)は、2025年のデータで貯蓄額の平均値が919万円、中央値は130万円でした。二人以上の世帯と比べると、平均値・中央値ともに大きく下回ります。
年代別に見ると、20歳代の単身世帯の貯蓄額の中央値は37万円、30歳代は平均500万円を超えるものの中央値は100万円、40歳代の中央値も30歳代と変わらず100万円ですが平均は300万円以上上がって859万円になります。単身世帯では年代が上がるほど平均値は大きく伸びる一方、中央値の伸びは緩やかで、資産を大きく積み上げている一部の層とそうでない層の二極化が進んでいることがうかがえます。
同じ調査では、金融資産を保有していない世帯の割合も示されており、単身世帯では20.4%、つまり5人に1人が貯蓄ゼロという状況でした。単身世帯は配偶者からの支援や世帯収入の合算が期待できないため、より計画的な資産形成が求められます。
世帯別に見る終活資金の目安は単身350万円・夫婦2500万円から
ここまでのデータを世帯構成別に整理すると、次のようになります。
| 項目 | 単身世帯 | 夫婦世帯 |
|---|---|---|
| 月々の生活費目安 | 約16.1万円(最低限) | 最低23.9万円/ゆとり39.1万円 |
| 65歳から20年間の必要資金目安 | 会社員約350万円/自営業約2502万円 | 自営業同士で約4115万円 |
| 老後資金全体の目安 | – | 約2500万円(不足分の目安) |
| 95歳まで生きた場合の追加目安 | – | 公的年金以外に約2000万円 |
| 現在の貯蓄額中央値 | 130万円 | 1264万円(勤労者世帯1015万円) |
単身世帯は、会社員か自営業かで公的年金の受給額に大きな差が出るため、必要な自助努力の度合いも変わります。自営業やフリーランスとして働いてきた人は、国民年金基金やiDeCo(個人型確定拠出年金)を使った上乗せの備えが重要になるでしょう。同居家族に頼れないケースも多いため、資金的な余裕をどれだけ持たせられるかが特に問われます。現在の貯蓄額の中央値(130万円)と必要とされる目安額(350万円から2502万円)の間には大きな開きがあり、多くの単身世帯にとって老後資金の準備は差し迫った課題です。
夫婦二人世帯は、どちらか一方または双方が厚生年金に加入していたかどうかで、必要な自助努力の水準が変わります。共働きで双方が厚生年金に加入していた世帯は年金受給額が比較的手厚くなる一方、自営業同士の夫婦は必要な老後資金の目安が4000万円を超える試算もあり、より計画的な資産形成が求められます。現在の二人以上世帯の貯蓄額中央値(1264万円)は、老後資金の目安とされる2500万円にまだ届いていませんが、退職金や企業年金、個人年金保険を組み合わせれば、不足分を補うことは現実的な対応になります。
葬儀費用は家族葬で80万円から120万円が相場になる
老後の生活費とは別に押さえておきたいのが、亡くなったあとにかかる葬儀費用とお墓の費用です。葬儀費用の全国的な相場は総額でおおむね100万円から150万円前後とされ、より具体的な調査結果では日本全国の葬儀費用の平均相場は約118.5万円という数字も示されています。
葬儀の形式によって費用は変わります。通夜を行わず告別式のみを一日で行う一日葬は40万円から80万円前後、親族やごく親しい人だけで行う家族葬は80万円から120万円前後で全国平均に近い金額です。近年は大規模な一般葬より家族葬や一日葬といった小規模な形式を選ぶ家庭が増えており、費用を抑えつつ故人を偲ぶ時間を大切にする形が広がっています。生前に葬儀の形式について家族と話し合い、希望をエンディングノートに書き残しておくと、遺族の負担や迷いを減らせます。
お墓の費用は永代供養墓なら10万円から100万円に抑えられる
お墓の平均費用は約150万円とされ、使用料、墓石費、管理料などが内訳に含まれます。家族単位で利用する一般的なお墓は100万円から300万円(墓石代50万円から200万円、永代使用料30万円から100万円、年間管理費5000円から2万円)、樹木葬は20万円から80万円(年間管理費5000円から1万円)、永代供養墓は10万円から100万円(年間管理費は不要な場合が多い)です。
後継者がいない、子どもに負担をかけたくないといった理由から、永代供養墓や樹木葬など管理の負担が少ない供養方法を選ぶ人が増えています。費用を抑えられるだけでなく承継者を必要としない点も、単身世帯や子どものいない世帯にとって重要な選択肢です。
介護費用は平均542万円で在宅と施設に月8万円強の差がある
老後資金を考えるうえで、生活費や葬儀・お墓の費用と並んで大きな比重を占めるのが介護費用です。生命保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査」(2024年度、2025年1月発行)によれば、介護にかかった一時的な費用(住宅改修や介護用ベッドの購入など)の平均は47.2万円、介護に月々かかる費用の平均は9.0万円、介護を行った期間の平均は55.0カ月(4年7カ月)でした。
これらを組み合わせると、一時費用47.2万円に月額費用9.0万円×55.0カ月(約495万円)を加えた介護費用の総額は、平均で約542万円になります。介護を行う場所によっても月額費用に差があり、在宅介護は平均5.3万円、施設介護は平均13.8万円です。自宅で家族が担う在宅介護は月々の費用を抑えやすい一方、家族の身体的・精神的な負担が大きくなりやすい面があります。施設介護は費用がかさむ分、専門的なケアを受けられ家族の負担を軽くできるというメリットがあります。どちらを選ぶかで必要な資金計画も変わるため、早い段階から家族と方針を話し合っておくとよいでしょう。介護費用の総額(約542万円)は、老後資金全体の目安(2500万円前後)のおよそ2割強にあたる規模で、生活費だけでなくこの分も上乗せして考える必要があります。
終活資金の総額は生活費・介護・葬儀を足して3000万円台になる
ここまで見てきた数字を足し合わせると、終活資金の全体像が見えてきます。老後の生活費、介護が必要になった場合の費用(平均約542万円)、葬儀・お墓など亡くなったあとにかかる費用(合計でおおむね200万円から450万円程度)の3つを合算する形です。
夫婦世帯であれば、老後資金の目安2500万円前後に介護費用約540万円、葬儀・お墓の費用200万円から450万円程度を見込む必要があり、総額ではおよそ3000万円から3500万円程度が一つの目安になります。単身世帯も、雇用形態や年金受給額によって差はありますが、同じように生活費・介護費用・葬儀費用を積み上げて考える必要があります。
これらはあくまで平均的な目安で、実際に必要な金額は居住地域や健康状態、家族構成、資産運用の状況によって変わります。漠然とした不安のまま過ごすのではなく、公的機関の統計データという物差しを使って現状と目安のギャップを把握し、そのギャップを埋める具体的な行動に落とし込むことが重要です。
資金計画はiDeCoやNISAとのギャップ確認から始める
終活資金の準備で最初に行うべきは情報の整理です。加入している保険の種類、住宅ローンなどの負債の残額、預貯金や投資性資産の規模を一覧にしておくと、現在地を正確に把握できます。この作業を先送りしていると、いざというときに家族が財産状況を把握できず、大きな負担を強いることになりかねません。
現状把握ができたら、次に目安となる金額とのギャップを確認します。ギャップがある場合は、個人年金保険や終身保険など老後資金づくりに向いた保険商品の活用、iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISAといった税制優遇のある制度を使った資産形成、公的年金の繰下げ受給の検討(受給開始を遅らせて受給額を増やす仕組み)、生活費の見直しや定年後の就労継続による収入確保、介護保険や高額療養費制度といった公的セーフティネットの活用方法の確認などが選択肢になります。こうした対策は早く始めるほど効果が大きくなり、特に資産運用は時間を味方につけることで複利の効果を得やすくなります。
エンディングノートは1000円台で買えるが法的効力はない
具体的な資金計画と並行して取り組んでおきたいのが、エンディングノート(終活ノート)の作成です。自分の資産状況、保険の加入状況、医療・介護に関する希望、葬儀やお墓に関する希望などをまとめておくノートで、市販のものは1000円から2000円程度で購入でき、書店やインターネット通販で手に入ります。
法的な効力を持つ遺言書とは違い、エンディングノートに法的拘束力はありません。それでも、家族が困ったときに参照できる地図のような役割を果たします。預貯金口座の一覧、加入している保険会社と証券番号、葬儀やお墓についての希望、延命治療に関する考え方などは、家族だけでは把握しきれない情報であることが多く、生前にまとめておく価値は大きいといえます。
相続税の基礎控除は3000万円+600万円×法定相続人数で決まる
老後の生活費や介護費用、葬儀・お墓の費用に目が行きがちですが、まとまった資産を持つ世帯では相続税対策も終活資金計画の重要な一部です。せっかく準備した資産も、相続時の税負担が大きければ家族に残せる金額は目減りします。
相続税には基礎控除があり、「3000万円+600万円×法定相続人の数」という式で求められます。法定相続人が配偶者と子ども2人の合計3人なら、基礎控除額は3000万円+600万円×3人で4800万円となり、遺産総額がこの金額以下であれば相続税はかかりません。二人以上世帯の貯蓄額の平均値(2059万円)や中央値(1264万円)を踏まえると、預貯金だけなら基礎控除の範囲内に収まる世帯が多いと考えられますが、不動産などの資産を含めると基礎控除を超えるケースも少なくないでしょう。
相続税対策の代表例が生前贈与です。生存している間に自分の財産を家族などに贈与し、将来の相続財産を計画的に減らす方法で、贈与税の課税方式には暦年課税と相続時精算課税の2種類があります。暦年課税では、毎年1月1日から12月31日までに受けた贈与財産の合計額から基礎控除額(年間110万円)を差し引いた金額に贈与税が課税されるため、年間の贈与額が110万円以下であれば贈与税はかからず申告も不要です。相続時精算課税制度についても、2024年1月の税制改正により年110万円以内の贈与なら非課税になる基礎控除が新設されました。この制度の適用を受けると、贈与者が生きている間、毎年110万円以内の基礎控除に加えて累計2500万円の特別控除の範囲内であれば、何回贈与を受けても贈与税がかかりません。
ただし、生前贈与加算という制度には注意が必要です。相続開始前の一定期間(現行制度では3年から7年に延長される途中)に行われた生前贈与は、相続財産に加算して相続税額を計算するルールがあります。近年の税制改正でこの加算期間が延びているため、相続対策として生前贈与を活用するなら、できるだけ早い段階から計画的に進めたほうがよいでしょう。相続税や贈与税の制度は税制改正のたびに内容が変わるため、まとまった資産がある場合や不動産など分割しにくい資産がある場合は、早めに税理士などの専門家に相談し、自分の状況に合った対策を検討しておくことをおすすめします。
まとめ:世帯構成ごとの目安額を知ることが安心への近道
終活における貯金の目安には、これだけあれば絶対安心という単一の正解はありません。単身世帯か夫婦世帯か、会社員か自営業か、老後の暮らしにどこまでゆとりを求めるか、介護が必要になった場合にどんな選択をするかによって、必要な金額は数百万円から数千万円単位で変わります。
それでも、公的機関の統計データを踏まえれば大まかな目安は持てます。単身世帯は現在の貯蓄額中央値が130万円で、老後資金の目安は会社員で約350万円、自営業で約2502万円です。夫婦世帯は現在の貯蓄額中央値が1264万円(勤労者世帯は1015万円)で、老後資金の目安は約2500万円、長生きした場合の追加目安は約2000万円になります。介護費用の目安は総額で平均約542万円、葬儀・お墓の費用目安は合計でおおむね200万円から450万円程度です。
これらの数字を手がかりに、自分たちの世帯における現在の資産状況と目安となる金額とのギャップを把握し、少しずつでも計画的に準備を進めることが、将来への漠然とした不安を具体的な安心感に変える近道になります。終活は終わりの準備ではなく、これからの人生を安心して歩むための準備です。まずは現状を数字で見える化するところから、一歩を踏み出してみましょう。








